1. 本表は1956年に国務院が公布した『漢字簡化法案』中の全ての簡化字を収録している。簡化偏旁の応用範囲に関して、本表は1956年方案中の規定および1964年3月7日の中国文字改革委員会、文化部、教育部の『簡化字に関する共同通達』の規定に従い、簡化字と簡化偏旁を偏旁として用いて出来る簡化字も本表内に収録した(本表でいう偏旁とは、左旁と右旁に限らず、字の上部・下部・内部・外部も含めて、1字から分け出すことの出来る構成部分を総称している。この構成部分は、1字の中で筆画の少ないもの、多いものどちらでもよい。例えば「摆」はもとより「扌」が偏旁であるが、「罢」も偏旁とする)。
2. 総表は3表に分かれる。表内の全ての簡化字と簡化偏旁の後の括弧内にもとの繁体を列記している。
第一表に収録するのは352個の偏旁として用いない簡作字である。これらの字の繁体は、通常はいずれも別の字の偏旁には用いられない。別の字の偏旁にすることのできる個別の字も、簡化字によって簡化しない。例えば「習」は簡化して「习」とするば、「褶」は簡化して「
」とはしない。
第二表に収録するのは、(1)132個の偏旁に用いることのできる簡化字と(2)14個の簡化偏旁である。
(1)の繁体字は、単独で用いる場合と別の字の偏旁に用いる場合とに関わらず、同様に簡化する。(2)の簡化偏旁は、1つの字のどの部位にも用いることができる。そのうち「讠、饣、纟、钅」は通常は左偏旁にしか用いことはできない。これら簡化偏旁は通常は単独で使用できない。
『漢字簡化方案』中ですでに簡化されている繁体字は、上述の原則を適用して簡化することはできない。例えば「戰」「過」「誇」は、『漢字簡化方案』で「战」「过」「夸」と簡化されているため、「单」「呙」「讠」を偏旁として「
」「
」「
」と簡化することはできない。
本表挙げる146個の簡化字と簡化偏旁以外は、ある簡化字の部分構造を任意に簡化偏旁として使用してはならない。例えば「陽」は『漢字簡化方案』で「阳」としているが、任意に「日」を「昜」の簡化偏旁にしてはならない。「楊」は簡化偏旁「
」に従って「杨」と簡化し、「
」と簡化してはならない。
第三表に収録するのは、第二表の簡化字と簡化偏旁を偏旁として応用して出来た簡化字である。漢字総数が多いため、同表は全てを列挙する必要はないと考える。例えば「车」旁の字を全て列挙すると、100~200個となる。その多くは見慣れない字であり、あまり使われることはない。一般の需要に適応させるため、第三表に挙げる簡化字の範囲は、基本的に『新華字典』(1962年第三版、漢字約8000字のみ収録)を基準とする。第三表に未収録の字は、第二表の簡化字または簡化偏旁を偏旁とするもので、通常は同じように簡化できるはずである。
3.そのほか、1955年に文化部と中国文字改革委員会が公布した『第一批異体字整理表』の中では、淘汰された異体字と選択された正体字の繁体・簡体とが異なり、一般の人はこれら筆画の少ない正体を簡化字と見なす傾向がある。比較の便のため、本表ではこれらの字を第一表に挙げ、付録とする。
4.一部の簡化字には特殊な事情があり、適切な注釈を加える必要がある。例えば「干」は「乾」(gān)の簡作字であるが、「乾坤」の「乾」(qián)は簡化しない。また例えば「吁」は「籲」 (yù)の簡化字であるが、「长吁短叹」の「吁」はなお「xū」と読むなどである。これら1字に二通りの読みがある状況は漢字にはもともとよくあることで、注釈を入れなければ容易に誤解を招くことになる。さらに「余」で「餘」に代替したり、「复」で「覆」に代替したりは、大衆はすでに習慣付いているものの、ある状況では逆に不適宜であり、区別する必要がある。「么」と「幺」はどのように違うのか、「马」は一体何画であるかなどなど。このように疑問が起こるだろう箇所は、全て注釈を加えている。
1964年5月